歯周病ってどんな病気?(歯周病と全身との関係)
タバコとの関係
タバコによって歯周病が悪化します。
喫煙が、がん・心疾患・脳血管疾患・高血圧等の生活習慣病とも関連していることはよく知られていることです。
生活習慣病の一つである、歯周病にも大きな関係があります。
喫煙が口腔に与える影響
下の写真をくらべて見てください。
タバコは最初に口腔を入り口として吸い込まれ口腔内に様々な影響を与えます
- 歯や歯肉の色が黒くなります。
- 硬くゴツゴツした歯肉になります。
- 歯周病の症状が早く進行します。
- 歯の喪失を早めます。
- 唾液の分泌が少なくなります。
- 口臭が強くなります。
- 食べ物のおいしさが分かりにくくなります。
- 口腔ガン等の発症が高くなります。
口腔・咽頭ガン 3倍
喉頭ガン 32.5倍
肺ガン 4.5倍
平山望,1990より
タバコをやめると口腔内が健康になります。
- タバコは、喫煙者本人だけでなく周囲の人にも影響を与えます。
- 禁煙することは、本人の歯周病予防や治療に役立つだけでなく、周囲の人々の健康にもつながります。
こんな調査結果から
喫煙本数が増えるほど、進行した歯周病にかかりやすくなっていくことがわかっています。(下図では、1日31本以上タバコを吸う人は吸わない人の5.88倍も歯周病にかかりやすいことを示しています。)
1日あたり喫煙本数と歯周病の関係
厚生労働省が実施した平成16年国民健康・栄養調査においても、40歳以上の男性で、現在習慣的に喫煙している者は喫煙しない者に比べ、歯の本数が20本以上の者の割合が低いという結果が出ています。
喫煙習慣別、歯の本数が20本以上の者の割合(40歳以上)
糖尿病との関係
ご存知ですか?~『歯周病』は糖尿病の第6番目の合併症と言われています~
歯周病』は腎症、網膜症、神経障害、大血管障害、小血管障害に次ぐ、第6番目の慢性合併症とも言われています。
糖尿病があると…
血糖値のコントロールと歯の健康
糖尿病治療の基本は適切な「食事」と「運動」です。
しかし、歯周病が進んで歯を失ってしまうと、あまり噛まなくて良い、柔らかな食品に偏りがちになります。こうした柔らかい食品にはブドウ糖やショ糖などの吸収の早い糖質が多く含まれ、血糖値を急激に上げる危険があります。
また、近年、糖尿病患者に対し歯周病の治療・管理を行うことにより、血糖コントロールが改善したとの報告がなされており、糖尿病(高血糖)と歯周病の間には双方向の関係があるのではないかと注目を集めています。
その他
タバコや糖尿病以外にも様々な危険因子が考えられています。
- 女性の思春期、妊娠、更年期では、女性ホルモンの影響で歯周病を悪化することがあります。
- ストレスや不摂生な生活は、身体の抵抗力を低下させ歯周病を悪くします。
- 薬の副作用として歯周病が悪化することがあります。
歯周病になりやすい全身の危険因子
歯周病と全身疾患
歯周病になると、その原因となる菌が気道や血液を介して全身に影響することが、指摘されています。
- 歯周病の原因となる細菌が、血液中に入り心臓などに感染を引き起こす場合があります。
- 歯周病は、低体重児や早産の危険性があることが報告されています。
- 食べ物が誤って気道に入ってしまい、歯周病菌が肺や気管支に感染することを誤嚥性肺炎といい、特に高齢者や要介護者に多く見られます。
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2019年03月27日